ラガーとエールをおさえてざっくり理解!
ビールには、製法によって大きく「ラガー」「エール」という二種類の分類があります。
下記のとおりざっくりと抑えておくと、商品を選ぶときに便利です!
ラガー | エール | |
---|---|---|
製法 | 下面発酵 | 上面発酵 |
歴史 | 中世以降に発祥 | 古くからの製法 |
特徴 | のどごしの良さ、爽快さ | 芳醇、濃厚、飲み応え |
代表的な種類 | ①ピルスナー ②ドルトムンダー ③アメリカンボック、シュヴァルツなど・・・ | ④ホワイト ⑤ゴールデン ⑥IPA⑦ヴァイツェン ⑧スタウト ⑨トラピスト |
下面発酵(ラガー)タイプ
発酵が進むにつれ、タンクの底の方に沈降する酵母を使って醸造する。
ノド越しのよさと爽快さが特徴のものが多い。
1)ピルスナー Pilsner
19世紀半ば、チェコのピルゼン市で誕生した、ホップの苦味とフレッシュな喉ごしが特徴のビール。
2)ドルトムンダー Dortmunder
ピルスナーを参考に、ドイツ最大のビール生産地であるドルトムントで発祥。ホップの苦味は控えめでマイルドな味わいと軽い口当たりが特徴。
3)アメリカンラガー American Lager
麦芽以外にもトウモロコシなどの副原料を使用。軽やかで爽やかな、クセがなくさっぱりとした味わいが特徴。現在はアメリカだけでなく世界各国で造られている。
上面発酵(エール)タイプ
発酵が進むと麦汁の上部に酵母が浮きあがるタイプの酵母を使うビール。
ラガーに比べて芳醇さや飲み応えを感じるものが多いといわれる。
4)ホワイトエール White Ale
14世紀からベルギーで造られる小麦ビール。煮沸時にコリアンダーやオレンジビールで風味付けするため、爽やかでスパイシーな香りが特徴。
5)ゴールデンエール Golden Ale
淡い金色をしたエールビール。ブロンドエールとも。ベルギー発祥だが、世界のブルワリーで醸造されており、派生ビアスタイルが多数あることも特徴。
6)IPA(インディアン・ペール・エール) IPA
18世紀末、イギリスからインドにペールエールを輸送するためにホップを大量に入れ、品質劣化を防いだのがはじまり。ホップの強い香りと苦味が特徴。
7)ヴァイツェン Weizen
ドイツで14世紀から造られる。ホップが少なめで苦味が少なく、キメ細やかな舌触り特徴。「白ビール」とも言われ、爽やかな味わい。
8)スタウト Stout
アイルランド発祥。焙煎した大麦を使い、独特の苦味と香りを引き出した黒ビール。クリーミーな口当たりと濃厚な香りをじっくり味わえる。
9)トラピスト Trappist
トラピスト会修道院で造られるベルギー発祥のビール。醸造所ごとに独自のスタイルがある。グラスはゴブレットが聖杯型がぴったり!